1GAMEてつに動画配信を始めて再生数が1億回を超えるまでを聞いてみた (5/5)

てつが見返すことができない「第1話」

振り返りたくない仕事もあるそうです

印象に残ったお仕事を3つ伺いましたが、まずは「妖回胴中記の第1話」ですね。

僕は元々裏方として指揮を執るだけで、ヨースケさんが出役として前に出るという体制だったんですよ。ただ、YouTubeをやるにあたって「僕が1回やってみましょうか」と試しに1話やったんですけど、もうボロボロでしたね。

カメラマンも初対面で意思疎通ができてないですし、マイクの「返し」とかも全然なくて、1人で喋るのに全くの勉強不足だったんですよね。

上手く話せないしカメラも向いて欲しいところに来ないしで、本当にムチャクチャでした。

※マイクの「返し」：演者さんが収録中に付けているイヤホン。音量の大きなホールの中でも演者さん自身がマイクで喋った音声や、共演者が喋った音声が聞こえるようになっています。

最初はやっぱり難しかった。

なのに撮れ高だけはやたらあるっていう(笑)

うわ～、編集が一番キツイやつですね。

だから1話だけは恥ずかしくて絶対に見返さないですね。

すぐに改善には動いたんですか？

そうですね。ノープランで挑んだ1話目は酷過ぎて、実戦は勝ったんですけど帰り道ずっとヘコんでましたからね。「カメラの前に出るのって難しすぎる！」っていうインパクトが強烈過ぎたんです。

だから2話目の収録が始まるまでにめちゃくちゃ勉強しましたね。今までボーっと見ていた演者さんの喋りのパターンを全部網羅したりして「○○の時はこうやらなきゃいけない」「○○は冒頭1分でやらないと」みたいな自分の中でのルールを作ったんですよ。

そのように勉強された時や、動画に出るにあたって「この演者さんを参考にしよう」という方はいましたか？

いっぱいいますよ。特に勉強になったのがヤルヲさんやシーサ。さんですね。

演者さんだけでなく、ウチイクTVの編集が「水曜どうでしょう」的なもっていき方をしているところや、他のYouTuberさんの動画でも「冒頭の数秒がすごく大事」「パチンコと関係ないところも大事」みたいな部分を参考にしましたね。

他にも色々なライターさんのDVDを見て「ある程度知識のバックボーンがないとただリアクションしているだけのバカにしか見えない」って気付いたりして、これら全部を組み合わせてキメラ状態にしたんですよ。

いいとこ取りの動画ができるわけですね。

たとえば冒頭は「はい、どうもこんにちは」からの1ボケを入れるようにします。そうしたら「ん？ひょっとして面白い動画かも！？」って思われるツカミになるんですね。

そして実戦に入るんですが、そこでは当然スロットにめちゃくちゃ詳しい人でいないとダメです。

でも演出について細かく語ったりするのではなくて、1つの演出や大当たりに一喜一憂しながらも勝ち負けでいえば基本的に負けている。その養分キャラというのが1番ウケるだろうっていうのを理屈で作り始めたんです。

そこを全部計算で作り変えたんですか？

そうですね。だから自然にああなっていったわけじゃなくて、もう初めっから「こういうキャラにしましょう」って決めましたね。

ブログの時には「奇抜なことを言うちょっとおっかないけどド正論キャラ」だったんですけど、YouTubeをやるにあたってはコメディアンにならなきゃいけないんですよ。

キャラの性質も変わってくるんですね。

YouTubeでは正論キャラよりコメディアンが求められているんです。

だけど「コイツ、ツッコんだらスロット詳しいぞ」「知ってるのに適当にやってるだけなんだな」ってなるとライト層にはウケるし、上手い人は見てても「あ、コイツは知っててやってるな」っていうのが分かると安心感が生まれるんですね。

こういうキャラクターの軸は2話目で作りました。1話目は本当に何も考えてなくて、ゼロでしたね。

そうやって作り上げた「てつ」というキャラクターにご自身の要素はどれくらい入っているものなんですか？

カメラの前に出てる時は2割くらいですね。

8割は作りこみの部分になるんですね。

素の部分は「実は最近家でこういうことがあってさ～」って話をしてる時ぐらいしかないです。

ただ、そういう時も別に素の部分を話そうとしてるわけじゃなくて、中のコネクターというか間繋ぎを作ろうとしてる場面だったりするんですよ。

そういう時に持ってくるネタってどうしても嘘が付けないので普段起きてることの話になりますし、そこで軽くボケたりするところは僕個人のカラーが出てるんですけど、それ以外は全くないと言っても過言ではないくらいです。

僕はてつさんと同年代なので、90年代くらいのネタを挟んでくるところがいつも刺さっています。

ごっつ(ええ感じ)やリチャード(ホール)が好きすぎてネタをやたらと入れるんですけど編集で切られるんですよ(笑)

編集がスベッたと判断したら切られるので、僕は動画で出てる50倍くらいそういうネタをぶっ放してるんですけどね。

うわ～、切られているところが気になりますね！

でも採用されないんですよね。つまらんって切られてるので。

共感してくれる人は同年代しかいないですからね。

だから、その中でも厳選されて「まあこれくらいなら使ってもいいだろう」って世に出たものに対して、同年代のおじさんたちが「あ、覚えてる！」ってコメントを入れてくれたりすると嬉しいですね。

アラフォーにはたまらない小ネタを多数仕掛けていってるみたいです

続いてのお話ですが、「北海道で1日中サインを書いた」そうですね。

ある時期に北海道で演者さんの来店が解禁された時があったんですよ。今はまた厳しいんですけど。

北海道はイベントや来店が厳しい地域ですからね。

もともとすごく厳しかったんですけど、ウェルカム！っていう時期があったんです。

その時に芸能人とか色んな人たちがパチンコ店に行き始めたんですね。

そんな時期もありましたね。

そこで僕らもお呼ばれすることになったんですよ。

その頃には関東とか関西の主要な都市はある程度回ってたから、来店しても最初の1～2時間くらいしかサインを求められないんですね。でも、北海道での反応は本当にすごかったです！

これまで来店がなかった反動が。

そうなんですよ。「YouTubeとかテレビで見てる人たちが来る！」っていうので集まり方が半端なくて。もう朝からサイン書いて写真撮って、握手して話して…って自分でも何やってるのかわからなくなってくるんです。

入店してからずっとサインの行列が途切れないから実戦もできなくて、ホール中をぐるっと回って最後はお立ち台にみたいなところでスピーチするという、よくわからないことをずっとやってましたね。

1日中サインを書きすぎて、最後の方は自分の名前がゲシュタルト崩壊して何を書いてるのか分からなくなりました(笑)

書き過ぎて文字が認識できなくなった(笑)

ボヤーっとしちゃって、例えば「吉田さんへ」って書こうとしても「吉田」が書けなくなってるんですよ。「あれ？田んぼの田ってどうやって書くんだっけ？」みたいな(笑)

それは脳にキてますね(笑)

北海道すごいなって思いましたね。

めちゃくちゃウェルカムだったんですね。

めちゃくちゃウェルカムでした。本当にビックリしましたね。

そして、1位が「凱旋で万枚を出したこと」ですね。

先ほども話題に出た妖街道中記の19話ですね。

2話目以降にYouTubeの仕組みを勉強してキャラクター作りの方向性が決まって、勝ち筋が見えてきた頃の動画なんですよ。

それでもチャンネル登録者数って、基本的には緩い角度で上昇するじゃないですか。

そうですね。

何ヵ月もかけて5万登録いって、1～2年かけて10万登録いって…っていう緩やかなグラフに急に角度が付いたのが多分そこなんですよ。そこからボーン！と一気に増えました。

それまでにもヨースケさんが一撃かましてたんですけど、それはちょっと早すぎたんですよね。ヨースケさん単品だと「なんだ？」って感じだったんですけど、第二撃目を僕が打てたので「このてつとヨースケって奴らは仲間なんだ」というのを今まで文章媒体に触れてなかった人たちが認識し始めてくれたんですよ。

そんな風にして「こいつらの動画を見てみよう」ってチャンネル登録がバーッと増え始めたのがその頃だった気がしますね。

やっぱり万枚はトリガーになりますか？

何よりも繰り返し見てもらえる動画になるのが大きいですね。そこから関連動画やおすすめで最新の僕たちの動画も出ますし、客引きとしては完璧だったんですよ。

出玉がいっぱいある動画ってやっぱり見ごたえがありますし、それができたっていうのが僕の中では印象深いですね。

その収録の帰り道「この動画は100万超えるわ」って言ってたんですけど、さすがに800万再生までいくとは思わなかったです(笑)

予想をかなり上回ってしまいました

---

「エキスパート」てつ編　第1回でした！

演者としてだけでなく、代表兼プロデューサーという視点で動画の作り方やキャラクター設定についてお話が聞けたのは新鮮だったのではないでしょうか？1GAMEが急成長を続けている要因の一端だけでも見れた気がします！

次回は「1GAMEの大将軍」から見た1GAMEの内側。メンバーについてガッツリとお聞きします！

プレゼント

てつさん渾身の新作「福の神の作り方 - パチスロ馬鹿が教えるお金不要の投資と貯蓄 -」をサイン入りでプレゼントします！

■募集概要
ななプレスTwitterアカウントをフォロー＆リツイートするだけ！
詳しくはななプレスTwitterアカウント(@nanapress_info)をチェックしてください！