ガリぞうが10年前と21年前の年明け稼働を振り返る【収支日記#40:2020年12月29日(火)~2021年1月4日(月)】 (2/3)
10年前の年明け稼働
せっかくの番外編なので、1996年からパチスロ生活を始め、1999年からパチスロライター業もやらせて頂き始めた私の年末年始の過ごし方についてお話ししていきます。
行事的な意味合いで大晦日や元旦の1日のみ稼働に出る事もありましたが、基本的に我が家の年末年始は自宅でのんびり過ごす事がほとんどです。稼働では1枚役まで取るほどシビアなのに何故かお金自体への執着は強くないので、高額が提示される三重県のオールナイトの依頼も毎年お断りさせて頂いております。
生きる為には稼がねばなりませんが、稼ぐ為に生きたくはないと我々夫婦は考えているからなのかもしれません。そんな意図もあり、年末年始はのんびり過ごす事が多いです。
ただ、年末年始だから起こり得る稼働時の出来事もあります。
まずは10年前の私の日記からご覧ください。
※カッコ内は今の追記です。
年が明けて2011年早々の正月2日目。
例年であれば間違いなく寝正月を送っているところ。しかし、今年は高期待値を狙えそうなイベントがあったので、今年の初打ち実戦へと行ってきました。
イベント内容は、店のどこかに全台高設定(推定で6)の箇所があるというモノ。ちなみに、前回の同イベでは蒼天の推定6を6000Gほど、前々回は猪木の推定6を9000Gほど回せています。言うなれば、私にとっては高設定を掴みやすい優良イベントです。
今日の本命はジャグラー。次点で旧ルパンor新鬼でしょうか。そう思い、いつも通りの開店1時間前にホールへ到着。
正月三が日から打ちに来るなんて、一体何年ぶりだろうか……。
そんな事を考えながら店舗前に来てみると先客はゼロ。いつもだと、少なくとも5・6人は専業の先客がいるんですけどね。やっぱ専業は正月から打ちたくなんかないですよね。私だって正月からの実戦なんて過去に1度2度あるかないかってとこですし。
いつもの競争率であれば朝一からジャグラーと思っていましたが、競争率激低となれば話は変わってきます。この競争率の低さであれば、朝一は設定の見えやすい機種を狙い、ジャグは後回しでも十分に間に合うでしょう。って事で、朝一は新鬼からの勝負に決定。駄目なら、ジャグ→ルパンと流れる事に。
そんな事を考えていたら、間もなく開店の時間です。並びの先頭からいそいそと新鬼に向かい、余裕の台確保。早速実戦開始です。
打ち初めて早々に強チェをゲットするも、残念ながら赤BIG。
(初代の新鬼武者は設定6のみ低確率時でもボーナス非重複の強チェをひいた1/2という高確率で蒼剣ラッシュ《ART》に入ります。)
その後、何度も追い銭するハメに合い、低確強チェからの蒼剣ラッシュ突入率も1/6になったところで全ノマレに。ただ、私の左隣は良い感じで蒼剣ラッシュに入っていますし、今日の読み筋は新鬼orジャグorルパンの3択です。しかも他の2機種はまだまだ空き台の数に余裕がある状況。新鬼のシマの全6が完全否定されるまで粘ってみてからでも遅くないんじゃないでしょうか。そう判断し、さらに続行。
この直後。推定低確で強チェを2発引き、どちらも蒼剣HIT!さらに推定低確での強チェから即実写擬似連に入り、これも蒼剣HITして推定低確強チェの蒼剣HIT率は計4/9と一気に回復。各種ベル等、他の設定推測要素を見ても絶好調ですし、これは設定6で間違いなさそうです。後はブン回して大量出玉を得るだけですっ!
2時間後。
さらなる深ハマリで、本日8度目の追い銭。しかも、この万券を両替する際に、驚愕の事実が発覚。何と、財布に入っていた万券が今両替した1枚で最後です。年越しの準備とかで結構使ったからなぁ……いや、それにしても前もって財布の残高を確認しておかなかった事を後悔。
残金が2千円になってしまいましたが、この店の隣には銀行のATMがあるので、そこでおろせば問題ナシ。旗日の手数料はかかるでしょうけど、今もこうして推定低確強チェからHITしてトータル5/10と50%に到達しましたし、設定6濃厚台を捨てるよりは手数料を払った方が全然マシです。
1時間後。
軽いゲーム数でボーナスを引くも、ARTが絡まずに本日9度目の追い銭です。残金の2千円もノマれてしまい、一路ホール隣の銀行へ。
……あれっ、銀行の扉が開きません。ま、まさか……正月ってATMさえ休み!?
頭の中が真っ白になる私。現在、新鬼の設定6ほぼ確定台にて稼働中で、財布の残金はゼロ。お金をおろそうにも銀行は休み。こ、これは……正月早々、設定6を捨てる!?いやいや、それは早計でしょう。今から車を飛ばして自宅に帰れば、家にはいくらかのお金があるハズ。早速メールで家内に確認すると、家には5万弱の現金がある、との事。しかし、このホールから我が家までは、飛ばしても片道で20分かかります。往復で40分。さらには、昨晩降った雪のおかげでツルツル路面の渋滞中。食事休憩は40分なので、時間的にアウトな可能性大。いや、でも今はソレしか道が無いでしょう。だって、設定6を目の前にして一文無しなんだから。
てな訳で、店員を呼び食事休憩札を入れ、急いで車に乗り込んで発進。数kmの移動距離を高速道路まで使って自宅に帰り、家内から5万を受け取って急いでホールへと再び高速を使ってトンボ返り。急いで店内に駆け込むと、呼び出しアナウンスは流れていたものの何とか間に合ったみたいで台は確保されたまま。
良かった。
この時点で大きな仕事を達成したかの様な安堵感に包まれましたが、勝負はこれから。3万以上の負債を回収せねばなりません。そう意気込んで打ち始めると、再開早々投資千円で食いついてくれました。
その後は出玉も順調に伸び始めます。
ちなみに現在の推定低確強チェHIT事情は、6/11。
通常時上段ベル:斜めorこぼしベル対比は、158:342で1/2.165。
ART中の左ベル:中右ベル対比は、51:212で1/4.157。
何れの比率判別も設定6の近似値です。
他台も軒並み絶好調なので、もう間違いないですね。
そう確信し、ヒキも勢いを増したのか、自身初のREG中フリーズ発生。都合12連まで伸びて出玉は1箱半に到達し、その後も深いハマリを見せず順調に出玉を伸ばして2箱目も満タンになりかけたところで本日の全台高設定発表の時間に。対象機種は、やはり新鬼でした。
22:15。
閉店30分前に最後のラッシュを取り終え、心おきなくヤメ。出玉を流すと4462枚。投資が34Kなので、約55Kの浮きです。財布の残金がゼロになった時はどうなる事かと思いましたが、終わってみればほぼ期待値通りの結果になり、満足の1日となりました。正月早々から慌しい稼働で何ともドラマチックな1日でしたが、正月ボケを正すには逆に都合が良かったのかもしれません。
本日の収支:+55K
以上です。
慣れない時期の稼働により慌ただしい実戦記になっていますね。この10年前の年末年始稼働から、今との比較をしていきます。
『正月三が日から打ちに来るなんて、一体何年ぶりだろうか……。』
今もですが、この頃から年末年始の稼働はレアケースでした。稼ぎと同じ位に生活の豊かさも大切にしていた感覚は、当時から変わっていないのかもしれません。
『私の左隣は良い感じで蒼剣ラッシュに入っていますし、今日の読み筋は新鬼orジャグorルパンの3択です。』
この頃から「低確強チェHIT率が1/6」という目の前の数字よりも状況や根拠を優先して判断していたようです。昔からキタックジャグラーランドで書いてきた「ジャグラーは目の前の数字よりも根拠」は、ジャグラーに限られた話じゃないと当時から自分でも認識していたのかもしれません。
『やっぱ専業は正月から打ちたくなんかないですよね。』
10年前には、まだ「専業」という言葉を使っていたようです。簡単に説明すると、20年以上前まではパチスロで稼いで生活する人達は「スロプロ」と呼ばれていました。2001年から始まった私の漫画のタイトルも、スロとプロを逆にして竹書房さんが命名していた事からも当時のワードチョイスが伺えます。しかし、「ただの無職がプロと名乗るなど許せん」という言葉狩りの風潮が顕著に表れます。ならば代替えワードを用意しようと私の仲間達と話し合い、知人の1人が提案した「パチスロ専業」という言葉を私が広め始めました。
『しかも、この万券を両替する際に、驚愕の事実が発覚。』
この店舗の台間サンドは千円札しか入らないタイプのモノで、万札を両替しなければメダルを借りられませんでした。開店時の両替機の行列を避ける為、前夜の内に両替しておいたのも今では良い思い出です。今では万札が入らないサンドなど極一部になりましたからね。
『お金をおろそうにも銀行は休み。』
20代の方には分からないかもしれませんが、10年前にはコンビニ銀行が今ほど普及しておらず、特に北海道は当時ほぼ導入されていませんでした。年末年始は休みの銀行も多く、事前に下ろしておく為に年の瀬にはATMに長蛇の列ができていました。
『通常時上段ベル:斜めorこぼしベル対比は、158:342で1/2.165。』
初代の新鬼武者はベルの比率判別が超有効であり、通常時にもベルとベルこぼし目で計算するとそこそこ大きな設定差がありました。当時の漫画で取り扱った際、大きな反響を頂いた記憶があります。今で言うモンハンのこぼし目から設定を推測する手順に似ているでしょうか。
『2箱目も満タンになりかけたところで本日の全台高設定発表の時間に。』
当時この店では夜20時に該当機種のBGMを流すという手段で全6対象の発表を行っていました。そこそこ勝てていたので店からの私の印象は良くなかったと思いますが、個人的には好きな店舗の1つでした。残念ながら数年前にお亡くなりになり、今では薬局が建っています。
こうして見ると、よほど楽にツモれる自信がある時じゃないと年末年始の休みを優先するスタイルのようです。あらかじめ自分でそう決めている訳じゃないのですが、自らの日記と自身の感情を照らし合わせると、そんなスタンスが見えてきます。
ちなみに、普段の年末年始は大体が嫁と2人でテレビを観ていたりドライブや日帰り温泉に行ったりしています。誤解なきよう伝えておくと、「がめつく稼がない美学」と言うよりも、必要以上に稼ごうと思えるほどの欲や野心を持てていないと言った方が正しいです。
「どんな場面でも稼ぎ最優先」の物差しで見れば、私は二流だよなぁとしみじみ思いますが、そんな緩いパチスロ生活にも今では満足しています。
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