原因は一体?「パチスロの音が異常にデカくなってる問題」について考えてみる
それまで気にしたこともなかったけども、一昨年くらいから急激に気になり始めた事がひとつあって、それがこの頃、俺の中でちょっと洒落にならんレベルで大問題になっている。
それが「遊技機の音量」だ。全体的にデカすぎる。
勿論「音」も遊技を構成する大切な要素なのは分かっちゃいるんだけども、いかんせん程度を過ぎると遊技続行すら厳しくなってくる。なんせ爆音すぎて未だちゃんと触れてない機種とかもある。機種自体は面白そうなんでじっくり打ってみたいんだけども「しめしめ音デカイやつおらんな」と思って着座しても、そのうちどうせ誰かしらバキバキに音量上げて遊び始めるゆえ、並び設置の間はキツイかもしれんのう。とか思ったり。
……まあ耳栓付けて打てばいいんだけどもね。シャ!
というわけで今回はパチンコ・パチスロの音について。特に「色んな意味で印象深かったもの」についてつらつら。良盤ランキング的なのってちょいちょいあると思うんでここではBGMに限らず効果音も含めて書いてみようと思う。ひとくちに「印象深い」といっても音色がゾッとするやつだったり音量のバランスがイカれてたり旋律が狂ってたりとか色々あるが、とりあえずここでは意図的にビビらそうとする系の「確定音」は除外します。じゃないと大体それになっちゃうし。それ以外で攻めていこう。
あ、申し遅れましたあしのと申します。掲載ベース変わりました。これからもよろしくね。
というわけで行くぜプレス!(掛け声)
記憶に残る音あれこれ。
パチスロで「印象深い音」と聞いてまず1発目に思いつくのがサミーの4号機「ウルトラマン倶楽部ST」の「キングジョーバトル」だ。
ファンっファンっていうシンセのアタックっぽい色の不協和音にあわせて「ピョピョピョピョ」みたいな電波音がずっと鳴っとるやつで、今となっては確認も難しいと思うけども、どっかで実機を打つタイミングがあったらぜひ体験していただきたい。連続演出中にずっと流れておるので頭おかしなる。ただしこれ、原作のキングジョーもまたそういう怪獣らしいので、なにげに再現度はたかし君らしい。原作愛という意味ではゴイスーだけども最初聴いたときは「なんじゃこれは!」となったものだった。
ちなみにこれ、生まれてはじめて「パチスロ打ちながら耳栓する」という体験をした記念すべき機種でもある。それまでは「耳栓なんかすんのは爺様だけだべ」と思ってたけども、心の中で全方位に謝りながら装着したもんだった。
んで当時、急激に視力が落ち始めた時期でもあって(3年くらいの間に1.5から0.1くらいまで一気に落ちた。理由は知らん)生涯で初めてメガネを装着した時期でもある。ゆえに慣れぬメガネ&耳栓という、五感のうち2つを遮断して打ってた感があってなんか修行っぽかったのを覚えておる。そういう意味でも非常に思い出深い機種であるし、またパチンコ・パチスロに限らずキングジョーのあれは「生涯の気色悪い効果音ランキング」でもかなり上位に入ってると思う。
んで次。
またもサミーでしかも同じ筐体なのだけども、「ポパイ」の「BONUS後のポッポー」もまたなかなかに印象深かった。といっても「ああ!」と思う人はそんなに居ないと思うんでちょっと説明する。
これ筐体の上部には何故かハイビスカスランプがあり、これが点灯すると良いことがあるのだけども、その点灯のタイミングの1つにボーナス終了時、というのがある。んでこいつビッグボーナスの終了時には必ずポパイがパイプ咥えて「ポパイザセイラーマン!」ってだみ声で歌い、その後に汽笛の音で「ポッポー」って鳴る。そこはもうアニメのテーマと同じなんで何となくピンと来るかもしれんが、問題なのはこのハイビスカスが「ポッポー」にあわせて2回ペカる場合があるという事だ。
なのでビッグ終了後は毎回すげー集中してビスカスをガン見するわけだけども大抵なんも光んないんでだんだん「ポッポー」が腹立たしくなってくるという。なんかそういう意味で非常に印象深かった。
あとこいつ、5ゲームに1回くらい出てくる演出に「ポパイが何か探す」というのがあり、例によって小役が表示されたり色々するんだけども、その際にケツアゴ男が必ず「なんだなんだ?」っていう。この「なんだなんだ?」も1日に1000回くらい聞く事になるんで当時のスロッターの脳裏に結構なインパクトを与える事になり、船乗りなのになぜか常に森を闊歩してるシュールさもあいまって当時の掲示板ではそれなりに話題になってたように思う。んで俺はそれをみながら「いやそれよりポッポーの方を語るべき」とずっと思ってたものだった。時を経ていま語れたのでヨシ。
ついでに4号機時代のパチスロ曲でヤバかったものと言えば、結構な数の人が挙げるのがテクノコーシンの「極」の「集中時の曲」だと思う。あの、スーパー歌舞伎のおっさんが演出リールに表示されて「集中集中集中……!」っていうやつだ。最初打った時は押し順ナビに慣れてないこともあってだいぶ気持ち悪かった。ただこれ、1回爆裂するとすげー癖になるんで、ヒッピーの人が好むサイケ系のあぶない曲に近いような気もする。あと余談だけども、締め切り前にどうしても遊びたくてウズウズしてる時は俺は「集中集中集中集中……!」って言うことにしてる。
次。時代を下って5号機。
JPSの「2027」の「ストーリー中に双子が声を揃えてしゃべる時の声」。これも個人的にはものすごく印象に残ってるのだけども、これまた説明が必要かもしれん。
「2027」は5号機初期を支えた名機だし俺もだいぶ打ったんだけども、これARTを消化中はずっとストーリーが流れ続けてしっかりセリフとかも入ったドラマがばっちり展開される。んで登場人物の中に双子のソナーマン(女)がいてたまに完全にシンクロして同じセリフを喋るのさ。これがよくわからんがめちゃくちゃ不気味だった。
なんでなのか未だによく分かってないんだけども、もしかしたら完璧に合わせすぎてるのかも知れん。普通、登場人物の声がシンクロする時ってちょっとズレるんだけども、これ双子という設定だしもしかしたら声も同じ人が当ててるのか、シンクロしすぎてて逆に不気味の谷にブチ当たってるというか。人ならざるなにかの声っぽくてちょっと怖い。目を光らせながら結構長めのセリフを喋るのもあった気がするけども、打ってるとそこで必ず鳥肌が立ったの覚えてる。鳥肌が立つ、というのは演出に対するアンサーとしてはかなり上の方の「褒め言葉」だし、そういう意味ではたぶん開発者さんの狙いはバッチリ当たってる。実際未だに覚えてるというのは凡百の演出に比べて「よく出来ている」ということなのだろう。
はいドンドン行くぞ次! ユニバの「モエるまりんバトる」の「青ビッグの歌の出だしらへん」。これもなぜだか印象に残ってる。
女性ボーカルの歌付き曲。歌詞は「まーた今日もやられたにゃー(にゃー!)」「つーぎこーそ、頑張るにゃん(にゃん!)」みたいな感じのやつだ。打ったの2回くらいなのに歌詞までしっかり覚えてるという事は自分の中でも相当印象深かったんだろうと思う。ちょっとマーチっぽい曲調なんだけども、理由は分からんが1回聴いて以来ずっと頭の片隅にこの曲があるし今後も在り続けるとおもう。で、歌詞がホントにあってるのか確認するため動画サイトで探していま聴いてみたら細部までバッチリあってた上に、びっくりする事に赤7の方の曲も結構覚えてた。繰り返すが2回くらいしか打ってないのに。もしかしたら「モエるまりんバトる」大好きだったのかも知れん。
はいもういっちょ歌系いこう。岡崎産業の「パチスロラブゲッchu」の「たぶんRT中の曲」。これは厳密に言うとアニメ原作らしいのでパチスロオリジナルじゃないのだけども、最初聴いた時衝撃を受けすぎて気胸が再発しそうになった。
どういう曲かと言うと出だしの歌詞が「神様=お兄ちゃんっ!」なのね。内容がアブノーマルなのはおいといて、何でか知らんがうわなんかすげえ曲だなと思った。音と声質と歌詞と演出とがピタッと噛み合って絶妙に怖い。なんで怖いと感じたのかは不明。だけど打ってて怖かった。考えるに初っ端から「神様イコールお兄ちゃ【ンー】」と閉口音の長音で終わるのがイヤなのかもしれない。「とっても大好き、どらえも【ンー】」みたいに、そういう音って何か曲の終わりを連想させるので冒頭にくるとアラッとなるのかもしれん。まあ今考えたこじつけだけども、とにかく打ってる時は「何かおっかねぇな!」とずっと思っておったものだった。んでこれもかなり印象深くて未だに風呂場で鼻歌してる。
5号機「デコトラの鷲」の「酒ビッグ中の完全ナビ状態の時のコール」も何か怖かった。
これは周りでも何人か同じ事言ってたんで膝を打つ人がいるかも知れん。デコ鷲はビッグ中に青7の押し順当ててナビをゲットしていくシステムのART機なんだけども、ナビ率によって高確とか完全ナビ状態とかがある。演出自体も幾つかから選べるようになっててその中で「酒」を選んで完全ナビまで持っていくと男性ボーカルによる「一気コール」が始まるのだ。「のんじゃう? のんじゃう? ァ、どんだけのんじゃう?」って言い続ける系。ちょっと「極」の「集中集中集中……」に近いかも知れん。完全ナビのアツさとコールの不気味さがいい感じで合成されてめちゃ覚えておる。
もういっちょ怖い系の曲でいうとJPSの「ダイナマイトマン」の「怒りボーナス」も大概だった。「やっちっん! やっちっん!」ってやつ。もしかしたら聴けるのは特定条件下だけだったかもしれないけど、グラフィックのグロテスクさもあってほんとにギリギリだった。ただこれはうっかり具合が悪くなったというよりも「どんまい!!ちゅ~吉」と同じく完全に狙ってる系なのでそういう意味では思惑通りなんだと思う。改めてすげぇメーカーだ。
っしゃ次。山佐「モンキーターン3」で波多野が叫ぶ「スプラッシュモード!」。絶妙になまってて面白い。気づかないうちは全然気にならないけど、1回気づくと一生気になるんでぜひ。
なまりと真逆に発音が良くて面白いのが4号機爆裂時代のロデオ「サラリーマン金太郎」のナビ。シングルボーナスが揃うたびに「スイングゥバーナァス!」って言う。まあアイツ中東とかに鉄塔立てに行ったりしてて何気に外語ペラペラ人間なので原作の再現度でいうと激高なんだけども。あと金太郎でいえば「出世回胴編」でそば屋にはいる度「おっちゃん蕎麦くれよ!」みたいな感じですげー当たり前の注文するのも結構笑えた。
ああそうだ。ナビ音声は1回長いATやらARTに入るとずっと聞き続ける事になるので、「右!」とか「ライト!」とかがゲシュタルト崩壊してきてだんだん変に聞こえてくるというのもある。これはもう多分長く打ってる人にとっては「あの台も」「あの台も」と際限なく出てくると思われ。こういうのもスロッター同士で酒飲みながら話すと結構面白いかもしれん。
うるささの正体。
さて冒頭に戻ろう。なんか最近すげーパチスロの音がうるさく聞こえる。これは俺が老化してるのも間違いなく理由のひとつだけども、もうひとつ抜き差しならん原因もあると思われる。
「ホールの過疎化」だ。
いってもパチ屋は昔からめちゃくちゃうるさく、だからこそ耳穴にパチンコ玉を詰めるオヤジとかが普通にいたわけで。店内BGMしかり。メダルのじゃらじゃら音しかり。多種多様なノイズにあふれておる。そんな中において「うるさい」とか「うるさくない」とかを論ずるのもまあ不毛といえば不毛なのだ。繰り返すが、基本的に昔からずっとうるさいのである。
最近とみにうるせえなと感じるのは、悲しいかなホールの過疎化が進行しており、相対的にノイズの量が減少したからだと思われる。木を隠すなら森の中。みんながうるさきゃ隣の台の音量なんぞ屁でもないのである。しかして、今のホールは昔に比べりゃだいぶ静かだ。そりゃ連日満席の人気店舗とかなら未だにそうなんだろうけども、俺が行くような過疎店はシマにお客が俺1人とかいうことも珍しくない。そんなJALのラウンジみたいなくつろぎ空間で遊技してるもんだから、自然とこちらのセレクトする音量も控えめになるし、それが当たり前になってくる。
だからこそ、音量マックスで遊ぶサムライが現れた時にやたらうるさく聞こえるのであって、これがパンパンの稼働で全員爆音ならもはや気にするほうがナンセンスなのである。
パチスロにせよパチンコにせよ「音量は可能な限り小さくね」というのはここ数年で一気にクローズアップされた標語みたいなもんで、音量調整ボタンすらついてなかった昔は「それが当たり前」であり、だからこそ上に挙げたような印象的な音楽やら効果音やらセリフやら、そういうのを克明に覚えとるわけです。
そんで、「マックス音量がデカすぎる」という事象と「音量調整が可能である」という事実。そして「ホールが過疎化しとる」という現象がタッグを組んだ時何が起きるかというと、これはもう間違いなく「大音量は悪」というコンセンサスが形成されるのですな。聞いた話じゃパチンコ「シンフォギア」のコーナーでは本当にそういう文化になっておるらしい。何ならじいちゃんばあちゃんまで音ちっちゃくして遊んでるっぽいし。これはまあ、民度としては悪い方向には進んでなさそうだけども、ただパチンコ・パチスロをひとつの文化として捉えた時には、決して進化ではないと思うのよね。やっぱ「音」も含めてパチンコとかパチスロだし。それを楽しもうとして眉をしかめられるのは褒められたもんではない。
というわけでメーカーさん。パチンコ・パチスロの音量調整は3段階くらいにしてくださいませ。んでマックスをちょっと物足りないかなくらいの音量にぜひ。そしたらきっとみんなマックスで遊ぶのがデフォになるだろうし、相対的に平均音量は上がるかと思われます。
自分の音がデカいかどうか、迷惑かどうか。気にしながら打つのも面倒くさいしさ。
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