伊藤真一にパチスロの話を聞いたら、怖いおじさんにカツアゲされた話が出てきました (1/4)
「エキスパート」伊藤真一編、第3回です。
今回はイトシンさんとパチスロのお話です。
機種の深ーい話を聞こうと思ったらバイオレンスな方向に!?
攻略法で勝ってカツアゲされた話
ここからはパチスロについてお伺いしていきます。
初めて打った機種とそのきっかけって覚えてますか?
初めて打ったのは初代のバニーガールかビッグバンだと思います。ビッグバンは日活興業(現:NET)の2号機ですね。
2号機だとMAX BETもない頃ですね。
MAX BETはなかったと思いますね。
ちなみに僕、最初はパチンコから入ってるんですよ。
そうなんですね。ずっとパチスロのイメージがありました。
意外にも最初はパチンコ当時働いていた新聞屋が築地にあって、日比谷線で1本で行けるから上野にちょいちょい打ちに行ってましたね。上野はパチンコ屋がいっぱいあったので見たこともない新台が打てたりしたんですよ。
その頃はスロ専の店もすごく少なくて。いつも御徒町の駅前を通る度に駅前にあったスロ専のホールを見ては「スゴイところなんだろうな」と友達と話していたりしていたくらいですね。そして、ある時フラっと入って打ってみたのが最初だったと思います。
最初からガチで打っていたんですか?
全然でしたね。毎回目押ししては「今早かったんじゃねぇの?」みたいなことを言ってるようなレベルです。
勝ちを意識し始めたのはいつ頃からなんですか?
それこそパチンコを打ち始めてすぐですね。
パチンコを打ち始めたのは高3の春休みだったかな?中学時代の同級生にバッタリ会って「いまヒマ?」って聞かれて「ヒマだよ」って言ったらパチンコ屋に連れて行かれて西陣のマッハシュートって台を初めて打ったんですよ。
その時は500円が1200円くらいになって「何だこれ!?」って衝撃を受けて、もう次の日から1人で行くようになっちゃいました。
一気にハマるパターンですね。
春休み中にマッハシュートを毎日打ちに行くようになり、気づいたらマルホンのパールセブンという台にも手を出すようになっていて。それでお小遣いがなくなって干上がっちゃったんですね。
新聞屋の入社日が決まっていたのに春休みでお金がなくなってしまって、入社日を前にして日雇いのバイトをすることになりました(笑)
ハマってから堕ちるまでが全部春休みの出来事(笑)
これがパチンコ人生のスタートでしたね。
新聞屋に入った後は上野のパチンコ屋に行っては負けていたんですけど、ある時アメ横の通りにあった本屋でケバケバしい本が置いてあったんですよ。「なんだろう?」と思って手に取ってみたら「パチンコ必勝ガイド」って書いてありまして。
「こんな雑誌あるんだ」と思いながら読むと、そこに載っていたのがドンスペシャルBっていう連チャン機とフィーバーレクサスVIDの攻略法だったんですよ。
それは使える攻略法だったんですか?
フィーバーレクサスVIDが保留玉連チャン機と呼ばれる機種なんですけど、朝イチに単発回しで打ち続けると当たった時必ず連チャンするという攻略法があって「そうなの?」と思って試したら本当に使えたんですよ。
おお!マジネタなんですね!
お店によっては「その打ち方を止めろ!」って怒られるところもありましたが、できる店では1ヵ月くらい使えたんですよ。
それで「すげーじゃん!この雑誌買うだけで勝てんじゃん!」とパチンコ雑誌に憑りつかれたようになって、ガイドもマガジンも…と買っていくようになりましたね。
ただ、基本的には「ただのパチンコ好き」なんですよ。だから攻略法がある時は勝てるんですけど、なくなれば負け始めるという流れを繰り返していて、コンドルが出てきたことで初めて「本当に勝つってこういうことなんだ」と学びました。
動画の中で「攻略法を使ってパチンコで食っていたら反社っぽい人に勝ち額をカツアゲされた」と仰っていましたが、それはこの頃ですか?
そうです。そのフィーバーレクサスVIDの時です。毎日朝刊を配った後に同じ店で攻略法をやって、夕刊を配った後にまたやりにいってました。夕刊配達後はあまり使えなかったんですけどね。
朝イチに単発回しするだけで連チャンして、1回の出玉が2倍、3倍になるので誰でも勝てる攻略法だったんですよ。
そういうことを1週間くらい繰り返していたら、交換所を出たところで知らないおじさんに「お兄ちゃんいつも出してるね」って呼び止められたんです。
うわあ…。
「あざまーす」って感じで返事しつつ、ちょっと怖いなと思っていたら「何か攻略法でもあるの?」って聞いてきたんですよ。
ちなみにその頃の僕はもうガイド信者になっていて、18歳かそこらで毎日勝ってるもんだから調子に乗って「こんな打ち方あるのに誰もしないなんて世の中アホばっかだな」ぐらいに思ってたんですね。
怖いものなしの年頃ですね。
「おじさんパチンコ必勝ガイド知らないの?」
「攻略法があるのは知ってるけどさ、詳しく教えてよ」
「いいですよ、教えますよ」
「おじさん頭悪いからさ、そこの喫茶店でゆっくり話聞かせてよ」
そんな流れだったんですけど、こっちはもう得意満面で「まあ、ジジィにはわかんねぇだろうから仕方ねえな!」みたいな感じでついて行っちゃって(笑)
捕まった(笑)
メシウマ系のスレに出てきそうな展開になってきました喫茶店で説明していたら途中からおじさんが豹変して「おめぇさっきから攻略法って言ってっけど、それで他のプロが食えなくなってるのはどうするんだよ!?」みたいに凄んでくるものだから「え?え?そうなんですか?」ってなるわけですよ。
「お前のせいでいつもワリ食ってるのは誰だと思ってんだ?あそこで打ってるプロだろうが!」って。言ってることムチャクチャなんですけど、その場ではそう思えないんですよ。
パニックになりますね。
それで「表見てみろよ」って言われて見たら電信柱のところに怖そうな人が立ってて「お前が逃げようとしたらすぐ追いかけるからな」って言われて。
おお、こええ…。
そうやって色々詰められていくんですけど、向こうからお金を要求することはなくて、僕から言わせようとするんですよ。
「お前は悪いことした時どうするんだ?」
「すみません」
「すみませんじゃねぇだろ。誠意を見せろよ」
「じゃあ攻略法を…」
「今週はいくら勝ったんだ?」
「○○くらい勝ちました」
「そんなに勝ったのか、すげぇな。ってことは他のプロがワリ食ってるよな?」
「はい、すみません」
みたいな。
それで「お前財布にいくら入ってるんだ?」って聞かれるんですけど、その時は得意満面で出してた頃だから攻略法で稼いだ金は全部財布に入ってるわけですよ。
うわ~、タイミング悪い(笑)
「これがその…今週の分で」
「それをどうするんだ?」
「じゃあ、これをそのプロの方に…」
「そうだよな!筋は通さなきゃな!」って言われて(笑)
言わされた!
最後の最後に
「すみません。俺それ全部渡しちゃうと電車賃なくなっちゃうんですけど…」
「じゃあ1000円だけやるよ。ちゃんと気をつけて帰れよ」
「ありがとうございます!」みたいな。
1000円もらってあざまーす!って帰ったっていう話です(笑)
酷い話(笑)
恐ろしい時代ですよ。そういう洗礼を浴びましたね。
スロプロとして立ち回っていた時に軍団的な人とのトラブルはあったんですか?
攻略ネタをやっていたりすると武闘派の人達とかち合うこともあるので、トラブルが無かったといえばウソになります。ただ、スロットだけで生活している頃は目立たないように行動するのも立ち回りのひとつだと思っていたので、リスク回避は日頃から心がけていました。カツアゲされたときのようなウブさは無くなっていましたね(笑)
ちなみに印象的なトラブルといえば、新宿にデカいお店がオープンしたときめちゃくちゃ出していて東京中のプロが集まっていたんですよ。
それはすごい人数になりそうですね。
プロが集まり過ぎて収拾がつかなくなるんで、毎朝プロ同士で「じゃあ今日はお前らがここのシマで~」って勝手にシマ割りを決めちゃうんですね。並んでいるのもほぼプロしかいなくて、一般の人で高設定に座れる人は1人もいなかったんじゃないかという状況が長く続いていたんです。
その列の中に僕らも入り込んだりしてたんですけど、ある時アッチ系と思われる人が朝にワーッて来て「お前らいっつも並んで、ふざけんなよ!」って列の前の方にいるプロたちをボーンって殴るんですよ。
「今日はどこがいいんだ?入るところ教えろ」ってビンタとかしまくって、その人は最終的にビーマックスの6を打ってましたね。
怖い話ばかりじゃないですか(笑)
「怖ぇな新宿」って思ってましたね。
その時代を生きた人からすると今のホールは。
いや~本当に平和になりましたね(笑)
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