【ギャンブル依存症】意外と知らない「のめり込み」のあれこれを解説!
チワッスあしのです。
パチンコ・パチスロに纏わる「ふわっと理解している事」を個人的に調べて解説するこちらのコラム。今回はテレビ等でもたまに耳にする「ギャンブル依存症」という単語について。これかなり誤解が多い単語だと思うので、この機会にしっかりチェックしてみましょう。どうぞ!
病気じゃないよ。
まず前提知識として「ギャンブル依存症」という呼び方は、実はあまり正しくないそうです。
いや、でもみんな普通に使っとるじゃんと思うかもしれませんが、それはなんとなく分かりやすい俗称としてそう呼んでるだけで、それが逆にさまざまな誤解に繋がっています。DSM-5(精神障害診断基準)によると我々が「ギャンブル依存症」と呼んでる現象は「ギャンブル障害(ギャンブリング・ディスオーダー)」と分類されているので、正式な名称としてはこちらになります。
にも関わらずなぜ「依存症」という単語が使われてるか。これはアルコール依存や薬物依存と「傍から見てると」似てるように見えるから。あとは既に浸透してしまっていて分かりやすいから。あるいは報道とかで「障害」って単語が使いづらい上に、「ギャンブル依存症」の方がセンセーショナルに聞こえるからそっちを使うぜ、みたいな理由もあるかもしれません。名は体を表すとはいえ、指してるものが同じなんでまあ目くじら立てて言う程じゃないですが、一応こちらのコラムでは以下、より正確な「ギャンブル障害」という呼称を使います。
さてギャンブル障害。これは病気じゃないんで投薬治療等で治す事ができるものではありません。
「依存症」というと、どっかに隔離して点滴打って離脱症状を乗り越えるといった対症療法(?)がありそうな気がしますが、そういう手法は「ギャンブル障害」には効かないんですね。これが名前に由来すると思しき大きな誤解になっており、わたしは依存症かもしれない、父親が依存症かもしれない、彼氏が依存症かも知れない、「だから病院で治療しなければならない」みたいな、間違った理解・対処に繋がっているようです。
なんせ、「ギャンブル障害」に陥る原因は、本人を取り巻く「環境」にある場合が多いそうです。
たとえば「孤独」であったり「ストレス」や「仕事上の悩み」。あるいは「DV被害」や「将来への不安」など、とりあえず何らかのトラブルを抱えた人が、その逃げ道としてギャンブルを行い、それが日常生活に負のフィードバックを与え、より事態を深刻化させる。これを「問題のあるギャンブル」と呼ぶそうですが、これを病院で治すというのは土台からして無理だというのが判るかと思います。もう、社会福祉や行政の出番です。
障害の元となる原因を取り除くための窓口は割と幅広く用意してあります。借金が問題なのであれば任意整理もあります。夫婦関係にあるのなら各種シェルターもあるし弁護士もいます。何が問題なのかわからなければ、一緒に考えてくれる相談機関もあります。なので周りの人も「病気なんだからとっとと治せ」という冷たい姿勢ではなく、「障害なんだから地域で一緒に支えていこうね」くらいの対応をしなければならない所なのですが、残念ながら理解はまだそこまで及んでいないのが実情です。
業界も努力してるのです。
「ギャンブル障害」をパチンコ・パチスロ業界では主に「のめり込み」という単語で表現しています。そして「のめり込み対策」として、例えば「広告規制」であったり「遊技機規則の改正」であったり、あるいはスマートパチンコ・パチスロの開発といった手を打っています。特に最も近くでギャンブル障害に苦しむお客様と接する「ホール」に関しては、近年のめり込み対策の努力がかなり活発になっています。
例えば大手のチェーン店では、本社人員を含む全ての社員に対して「のめり込み」防止のための研修を行っているそうです。またホール内のお客様の「問題のあるギャンブル」にいち早く気づき、そして適切な声をかける「安心アドバイザー」を置いている店舗も増えています。全国のホールのトイレには殆どといっていいほど「RSN(リカバリー・サポート・ネットワーク)」という相談機関のチラシが貼ってありますし、それぞれの団体が各地で定期的に勉強会をひらいてもいます。
今はもう遊技参加人口がむちゃくちゃ減ってて割と洒落にならん状態になっていますが、これももとを正せば各種規制の影響がデカいと思っています。そしてその規制は往々にして「のめり込み対策」をお題目に掲げています。つまり広い視野でみると、「のめり込み」というのはユーザーを含んだ我々全員の問題で、これを解決していくというのが、パチンコ・パチスロを娯楽の王者にカムバックさせるために、避けて通れない道になってるという事になります。
なので、もし友達や家族が「問題のある遊技」をしているように見えたら、バカにするんじゃなくて是非、優しく話を聞いてあげてください。その先に、有利区間撤廃があるかもしれません。
助けてくれる人は絶対にいます
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