てつは1GAMEの大将軍?謎に包まれたその役割やオンラインサロンの裏側について聞いてみた (5/5)
1GAME動画のデータ分析とBAN対策
凄腕プロデューサーに人気チャンネルの裏側をお聞きしました引き続き、1GAMEについてお伺いしていきます。
動画メディア業界が飽和状態になっている中ですごく躍進しているイメージがある1GAMEですが、実際どこまでがてつさんの計画通りに進行しているんですか?
先ほど話にも出た妖回胴中期19話の万枚回とか、登録者数が急角度で伸び始めるのは予想できなかったですけど、角度がつき始めた後は概ね計算通りになってます。
最初は頭打ちになるラインを登録者20万人で設定していたんですけど、それを超えた時点で50万人は見えていました。そこからなだらかになるのもわかってましたし、予想よりだいぶ上ブレしてるといったところでしょうか。
自分たちの想定より上ですけど、上にいき過ぎてないし下でもない、中間のラインで進行している感じですね。
ちなみに1GAMEをここまでやってきて、良くも悪くも「これだけはちょっと計算外だったな」ということはありますか?
僕が前に出過ぎたことですね。
元々は出役の予定じゃなかったですからね。
今では「先頭を走ってないといけない将軍キャラ」になっちゃいましたからね。元々そういうタイプじゃないので無理矢理やってるところがありますけど、引き返せなくなってしまいましたね。
将軍が急に「俺ちょっと今日は下がるわ」って言ってそこからずーっと下がっていたら士気が下がるし、全体の戦略もバラバラになるので下がるに下がれないというか。そこが計算外ではありますね。
ある意味リアル飛信隊ですからね。
※飛信隊(キングダム):主人公・信が率いる部隊。信を先頭にとりあえず突撃しては毎回何とかしてしまう
そうなんです。将軍が倒れたら部隊がちょっとおかしくなるんですよ。だから、倒れてもいい状態を作らなきゃいけないんですよね。
てつ大将軍が前線を退いても戦える部隊作りが今後の課題なんですね。
ちなみに1GAMEといえば動画編集にきっちり時間をかけるところが特徴だと思いますが、最新機種の撮って出しみたいなチャンネルもある中で時間をかける理由は何ですか?
これは結果論でもあるんですけど、初期の頃は単純にお仕事の数が少なかったので1本1本に時間をかけれたんですよ。
その頃に今のテンプレというか、例えば笑いのネタやザワザワさせるネタを仕込んだり、ネタを抽出して喋りに焦点を当てたりする僕の番組の形ができたんですけど、そこから急に仕事がいっぱい入るようになっちゃったんですよね。
この丁寧に作った「1GAMEのノリ」がウケてしまったんですね。
その結果、編集が収録に追いつかなくなったんです。そしてどんどんストックが溜まってしまった時に「これは最新台じゃなくて息の長い台や皆の記憶に残る台を打って、いつでも出せる普遍的な動画を作った方がいいんじゃないか」という考えにシフトしていったんですね。
だから、いくら遅れても大丈夫な動画作りをしてるつもりではあります。当然メーカー最新台のお仕事なんかは別ですけどね。
基本的には各番組にそれぞれ監督がいて、そのスタイルを崩さないようにしています。なので、最新台はあまり打たないですね。その台が配信時に生きてる保証がないですから。
今の新台は1ヵ月後の予想も難しいですからね。
だからある程度いつでも皆がホールで目にすることができる台にばかり座りますね。
「もっと新台打てよ!」ってたまに言われるんですけど「この動画が出るのが3ヵ月後だから、この台は生き残れないと思うんだよね」ってこともあります(笑)
自分が推したい場合は新台でも座りますけどね。
個人的に1GAMEは他媒体と比べてポセイドンを多く扱っているところがすごく好きです。
ウチにはヨースケさんというポセイドンマスターがいるので(笑)
ただ、僕はポセイドンで良い思いをしたことがないですね。ヨースケさんも良い思いしたことないと思うんだけど、なぜかポセイドンのことめちゃくちゃ知ってるし、ユニメモの総G数ランキングで50位以内に入ってるんですよ。
なんでそんなに好きなのかはよくわからないんですけどね(笑)
僕もポセイドンが好きなので、楽しさを伝える動画が出て人気が高まれば、凱旋の後釜としてもう少し稼働しないかなと思っています。
ただ、1GAMEの動画からはポセイドンの良いところが何一つ出てこないじゃないですか(笑)
僕が打つとネガキャンになるんですけど、ポセイドン好きのヨースケさんが打ってもネガキャンになってるんですよね(笑)
ポセイドン復権は今後の事故回に期待ですねこれも動画に関してですが、ガットさんのインタビューで動画の公開後にデータを取って分析をしているとお聞きしたのですが、例えばどういうデータを取るんですか?
最優先で見るのは動画投稿から24時間の再生数ですね。そこから当然見なきゃいけないのは再生時間。あと、24時間のデータと1週間のデータは必ず見ます。
要は動画を投稿した時に勝負が決まるのが最初の6時間くらいなんですよ。だからいつも夕方の18時に公開してるんですけど、そこから夜24時くらいまでの間、割と皆が暇になる時間帯にどのぐらい再生されるかで「その動画のサムネがどのくらい強かったのか」とか「表示回数がどのくらい強かったのか」というのがある程度わかります。
それ以降の数字はリピーターの需要だったり、同じ数字でも見る要素が違ってくるんです。
初動のチェックが重要になってくるんですね。
その後は「どこを経由して入ってきたのか」というのを見たりするんですけど、とにかく最初は再生数と表示された回数とクリック数ですね。
これを見ていればYouTubeがこの動画をどのくらい再生にもっていってくれたのか、それを見た人がどのくらい興味を示したのか、ご新規さんをどれくらい引っ張れたのかなどがわかります。
他にも時間別の離脱率といって「皆この辺で見るの止めたんだな」というポイントもわかってくるので、分析に関しては見れるデータは全部見ていますね。でも真っ先に見るのはやっぱり再生数です。
公開した動画はそのように全てチェックして、次の修正点にしていくという感じですか?
そうですね。昔は1回1回「次はこうしましょう」ってチューニングしていたんですけど、今は分析データに異常値が出ない限りあまりスタイルは変えないようにしています。
だから、今データ分析で重視しているのは異常値の検出ですね。
再生数が急に増えたり減ったりという感じですね。
YouTubeって仕様がよく変わるので「なんで今回は数字が少ないんだ?」となった時に原因が動画の中身じゃなく仕様の変更だった時もあるんですよ。
そこにいち早く気づかないと正しい対策ができないので、異常値が出ないかだけはずっと見てますね。
チャンネルBAN(閉鎖)のリスクはどう考えていますか?
実は僕らはまだ一度もストライクを喰らったことがないですし、そこは割と神経質にやっていますね。
特定の個人を中傷する内容を入れないとか、権利問題を意識してちゃんとコピーライトを入れておくとか。これは割と初期から、パンクぶってるように見えてちゃんとやってるんです。
動画を見ていただくとわかると思いますが、僕は色んな人の悪口を言ってるように見えて、実はその対象は固定じゃないんですよ。
※1ストライク:YouTubeはガイドラインに反した動画に対して「警告」を与えます。これが1ストライク。警告から90日以内に再度ガイドラインに抵触すると1ストライク追加となり、3ストライクでチャンネルが閉鎖されます
※ちなみに、シバターさんもチャンネルBANにはかなり気を使っているようです
あくまでルールを守った上でのパンクスタイルなんですね。
これに関しては上手くやっているので見てる人は気づくと思いますけど、僕が「こういう奴ら気持ち悪いよな」ってヘイトを撒く時は対象がいっぱいいて、特定の個人じゃないんですね。
特定の誰かを批判してないので規約には引っ掛からないんですよ。言ってることは激しいけど、あくまでポーズで終わるようにというのは意識しています。
動画を見ていて少し気になったのですが、1GAMEの動画でテロップと一緒に漫画の素材がそのまま入っていたりするのは権利的に大丈夫なんでしょうか?
それに関しては「引用として」という解釈をしているので、ダメと言われたら止めるだけですね。人の肖像を使う時は基本的にモザイクをかけて、アニメや漫画の絵を使う時はコピーライトを入れるようにしています。
例えば「昔のアラレちゃんの話をしています」という時に「アラレちゃんの絵がわかるように」という理由で入れてるんですね。これが「アラレちゃんの絵を配信すること自体をコンテンツにしてしまう」とそれは盗用というかコンテンツ侵害になるんですけど、「アラレちゃんという漫画があってね」と言ってる時にアラレちゃんの漫画をドンと出すのはそんなに問題になると思えないという解釈ですね。
それより注意が必要なのは曲だと思いますね。
音楽版権は特に難しいですよね。
でも、僕たちが使ってる素材やBGMで原曲っぽく聞こえるものは実は原曲じゃないんです。
ええっ、そうなんですか!?
原曲っぽく演奏してる違う人の曲とか、フリーのやつを引っ張ってきています。そうやって原曲の版権に引っ掛からないようにしてるんです。
ただ、怖いのが台から流れてくる曲なんですよね(笑)
ここ数年で「大当たり中の楽曲が配信NGなので大当たり中は音声が使えない」という動画が増えましたよね。
大当たり中に黙って打っているとYouTubeでは音声自体が結構な確率で止まるんですよ。
なので権利が厳しそうな曲がかかった時、例えばシンフォギアとかは全力で喋って音を掻き消しています。
2つの音が混ざるとYouTubeで自動認識できなくなるので、それを狙ってずーっと喋るようにしてますね。
まどマギの楽曲なんかもアップした途端にYouTubeの自動検出に引っかかって音声がなくなったりしてましたね。
曲によって難しいものがあるので、気になる場合は事前に限定公開で上げてテストします。
「この曲大丈夫かな?あ、やっぱ止まった」ってなったら、ここに何か音を被せようって感じで対処してますね。
ついに頭文字Dでは権利上問題のないBGMが流れる配信モードが選べるようになりましたね。
メーカーもだいぶ配信側にすり寄ってきましたね(笑)
音楽は結構苦労するところなんですよね。台から出る音はどうしても防げない場合があるので。
「エキスパート」てつ編 第2回でした!
あらゆるアクションで注目を集めるてつさんに、1GAMEの裏側についてかなり深い話をお聞きすることができました!このインタビュー記事を読んでから1GAMEの動画を見ると、また違った視点で楽しむことができるかもしれませんね。
次回はパチンコ・パチスロのお話です。旧台、変台、バイブまで!大好きな台の話を楽しくお送りします!
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