「それでもポジティブに」ホール経営者が伝えたいこととは?ガリぞうが北海道の自粛中ホールに現在の状況を聞いてきた (2/4)
営業自粛に至るまでの各ホールの足並み
客層に変化はありましたか?
間引き営業の四日間だけで言えば、年配層は激減しました。高齢者向けと言われるジャグラーは地域一番店でも稼働が二割程度でしたし、ウチも若年層から僕くらいの年齢(40歳)までが主でした。それもあって四号機を懐かしむ僕世代狙いでアクロスコーナーを新設しました。
コロナ禍で新台入替のターゲットとする客層が変わる発想はなかったので勉強になります。
同じタイミングで規則改正による入替もしなきゃなので、どう折り合いをつけていくのかと考えると今から頭が痛いです。
そうでした。そっちもありましたね。
でも、それだけ考えるべきポイントが多くなると、最近はあまり見られなかったホール別の色が出てきそうじゃないですか?
そうですね。設営中のアクロスコーナーがそうなってくれたら嬉しいです。
店の色と言えば、それこそ自粛するしないでも差別化されましたよね。法人別で有事の考え方の違いがハッキリ出た訳で。
4月21日の夕方に組合からFAXが来たんですよ。全国の。「22日から自粛します」って。
こりゃもう自粛するしかないなと思ってやったら旭川ではウチと超大手しか閉めてなくて。で、「26日から自粛しましょ」と25日に旭川の組合から言われて全店自粛したっていう流れですね。
なるほど。その自粛するまでの数日間の差でも金額で言えば七桁レベルの話になっちゃうんですよね?
最初のFAX通り自粛して近隣見たら「アレッ、みんな開けてんだ」って(笑)
結局、入れたサラ番もウチは一日しか稼働させられませんでしたし。ただ、開けてた所に対して「なんであそこは開けてんだよっ!」という気持ちはないです。ウチだって開けようと思ったら開けられたんですから。その中で開けない道を選んだだけなので。
ホール同士の温度差についてはどうお考えでしょうか。
「当然自粛だろう」と言う方もいれば、「開けても良いだろう」という経営者もいますね。
やはり意識の統一は難しいですか。
一番考えたのは、僕が直接ホールに出てる訳じゃない中で「ホールに出て接客してくださいね」って言う事が店としてプラスなのかと考えてウチは早々に自粛を決めました。
それは従業員的な意味ですか?
旭川市内の感染者数はゼロがずっと続いてますが、従業員が不安に思っているだろう中で開けるのはどうなのかなという思いもありました。
その従業員の不安とはどっちでしょう。感染する不安と近隣住民から非難される不安とありますが。
どっちもですね。この状況で店を開けようとするなら、経営者の僕が店頭にずっと立ってるぐらいやんないと筋が通ってないと思います。
本当は営業したい葛藤の中で自粛し、店内の至る所で従業員やお客さんの不安を拭おうとする下準備が見られました。ただ、そんな綺麗事みたいな話もしてますけど、この状況がまだまだ続いて「本当にお金がない」ってなったら生きる為に開けるしかないですよね。
このままだと店を閉めて飢え死ぬか、店を開けて世間に殺されるか。どっちにしろ死ぬなら、生き延びる可能性がある方に賭けたくなる気持ちも理解できます。
でも、お金がなくなるタイミングって法人によって違うじゃないですか。だから、そもそも一律で「自粛しろ」「解除します」って言う側に無理があるように思えてきました。
実際、自粛したまま営業再開を迎える事なく数日前に閉店してしまった店が同じ管轄内でも出てしまいましたし。業界としては残念な話です。
我が北海道でも自粛したまま営業を再開する事なく閉店してしまう店舗が増えています。近隣住民の不安を拭うべく自粛し、そのまま自決につながる悲しい事例こそ報道されるべきだと思います。いいね!する
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